響ウイスキーとは
国産ブレンデッドウイスキーの傑作とよばれるプレミアムウイスキーです。
ブレンデッドウイスキーとは複数の原酒を混ぜ合わせ(ブレンド)して作られたウイスキーのことです。反対に一つの原酒のみで販売されるものをシングルモルトウイスキーと呼びます。
この響ウイスキーはその混ぜ合わせるウイスキーの原酒にサントリーが厳選した最高品質のもののみを使用しています。
響ウイスキーの歴史
響ウイスキーの始まりは1989年になります。サントリー創業者でジャパニーズウイスキーの先駆者であった鳥井信治郎の次男、佐治 敬三によって作り出されました。
「大阪の鼻」とも呼ばれた鋭い嗅覚と味覚センスをもった父鳥井信治郎から受け継いだ2代目の佐治敬三は「日本の四季、日本人の感性、日本の匠の技でつくられた最高峰のウイスキー」として響ウイスキーを作ります。
2代目佐治 敬三は1989年当時から、現在のプレミアムウイスキーや長年熟成された高級ウイスキーの時代がくると予測してました。
そこで当時の「サントリー創業90周年」を期に「サントリーウイスキーのすべてを集結したブレンデッドウイスキーの傑作」作りに着手します。
使っている原酒はサントリーの所有する
- 山崎蒸溜所
- 白州蒸溜所
- 知多蒸溜所
でできた原酒を使ってブレンドされています。全部聞いたことある名前の蒸溜所ですよね。
山崎蒸溜所は言わずとしれた「サントリー山崎」を作っている蒸溜所です。ジャパニーズウイスキーの発祥の地としても有名ですね。こちらはモルトウイスキーです。
白州蒸溜所も僕の大好き(だった)「白州」を作りだした蒸溜所です。今となっては入手困難となりなかなか目にすることが少なくなってきましたね。。僕の通ってる田舎のバーでも入手困難ということで以前の倍近くの値段になってしまってました。。。こちらもモルトウイスキーですね。
知多蒸溜所もシングルグレーンウイスキーの蒸溜所として有名で「知多」を作っている蒸溜所です。大麦の麦芽を発酵させて作るモルトウイスキーに対してとうもろこしなどを主原料としてつくられたのがシングルグレーンウイスキーです。
さらにこれらの蒸溜所では複数の蒸溜釜があるのですが、これらの蒸溜釜を使い分けたり、熟成の段階で、材質や容量が異なるタイプの樽を用いたりして多彩な風味、香りの原酒を作りわけて、響のブレンドに使用しています。その数なんと樽80万個。その膨大な数の樽から厳選されたもののみを使用してブレンドされているのがこの響です。
またウイスキーは何年も掛けて熟成して作られるものです、現在の原酒の状態から未来の響の味を予測して、様々な工夫を日々行っています。そういう意味でも、手にとった響はその時代でしか味わえないその時代の最高のブレンデッドウイスキーといえるかもしれません。
味のイメージはブラームスの交響曲第一番第四楽章をイメージして作られたと言われ。
山崎蒸溜所、白州蒸溜所が長年を掛けて育てたモルトウイスキーの中からイメージに合った最高級の原酒を厳選します。
メインとなるキーモルトには北海道産ミズナラ樽の長期熟成モルトを加えてミズナラ樽独特の香りを加えました。
他にも30種類以上のモルト原酒と数種類のグレーンウイスキーを加え、サントリーのちからを集結した最高級のブレンデッドウイスキーが誕生します。
響を飲んだ感想
正直、めちゃくちゃ高いので響ウイスキーをボトル一本で飲んだことはありません。。
仕事関係で仲がいい友人がプレゼントでもらったときに一緒に飲んだのが響ジャパニーズハーモニー。
飲み屋で見つけて響ブレンダーズチョイスを数杯。
となかなかに経験不足が否めないのですが、高価なウイスキーなのであまり飲む機会に恵まれません。。
飲んだ感じ(僕が飲んだのは一番安い2つですが、、)だと軽い飲み口の割にブレンドされたウイスキーが折り重なる感じで軽いのに深い、先入観も大いにあると思いますが、軽快でまろやかなとてもおいしいウイスキーという印象でした。
ほんとに最近のジャパニーズウイスキーのプレミアム化はすごくて、ちょっと前にはNHKドラマ「マッサン」の影響による単なるブームだなんて言われてましたが、その後時間がたってもジャパニーズウイスキーの高騰は止まりそうにないです。。
ちなみにこの響ジャパニーズハーモニーは「ノンエイジ」と呼ばれる熟成年数を公表していないウイスキーです。
響ジャパニーズハーモニー(JAPANESE HARMONY)
ウイスキー人気が加熱し始めた時期とかぶって発売されたので知名度としては意外と一番ではないかと思われる響ジャパニーズハーモニーですが、響シリーズ初の「ノンエイジ」タイプのブレンデッドウイスキーです。
ウイスキーを売るときに表記してある年数よりも短いウイスキーは一滴も混ぜてはだめというルールもあり、ノンエイジ(年数表記なし)という扱いになっています。
使われている原酒の平均は10年とされて年数にこだわらず厳選された原酒をブレンドしてます。
ですがこの響ジャパニーズハーモニーの発売には今にまで続く「原酒不足」があるようです。
ハイボールなどの人気で一気にウイスキーの需要が高まっていた時期にNHKの連続ドラマ「マッサン」の人気の追い打ちで、国内にある年数の経ったウイスキーの原酒がどんどん不足してきます。
「年数にこだわらない」というポジティブな言い回しにはこの原酒不足のなかでの苦肉の策のようにも見えますね。
いずれにせよ、いいウイスキーを作るには長い長い時間が必要となります。何十年後の需要を見込んでたくさん作っておくのもなかなか難しいですよね。
実際に、昔は今みたいにハイボールが人々に飲まれていなかったし、ウイスキーってなんかダンディーなおじさんが葉巻をくゆらせて飲む。みたいなイメージでしたもんね。。
響ジャパニーズハーモニーは響シリーズのなかでも安価な商品だったのですが、定価5400円ですが、2018年あたりからじわじわとプレミアム化が進み、今では9000円以上で取引されています。
数年を掛けて6000円、7000円、8000円とじわじわと上がっているので、今後もどんどんプレミアム化してしまう可能性が高いウイスキーです。。
響ブレンダーズチョイス(BLENDER’S CHOICE)
こちらは2018年9月に発売された「プレミアム」ノンエイジタイプのブレンデッドウイスキーです。
ブレンドに使われている原酒は先述したJAPANESE HARMONYよりも長い平均15年となっています。
原酒不足のため、2018年に販売を終了してしまった主力商品の「響17年」に替わる位置づけになるのではないでしょうか。
ただ一点、この商品は実は一般的には売り出させていないもの「業務用」商品になるみたいです。
ですがamazonなどでも普通に売られてますので手に入らないってわけではないみたいです。
こちらは逆に発売当初にすごくプレミアがついて3万円とか2万円とかで売られていたみたいですが、今はだいぶん落ち着いて1万円くらいで手に入るみたいです。
ここまでくると響ジャパニーズハーモニーではなくこちらを買ってみたほうがオトクな感じがしてきますね。
響12年
かつてはメイン商品のエントリー版として登場した「響12年」ですが、今ではプレミアがついてなかなかの値段になってます。。。
こちらは年数が書いてありますから、正真正銘12年以上の原酒しか使ってません。
また梅酒を貯蔵した樽で熟成させた原酒や30年を超える長長期熟成モルトをブレンドしているので、エントリーモデルといえどなかなかのプレミアム感があります。
2015年2月をもって販売終了になってますので、これからももっともっと飲む機会がなくなるウイスキーかと思います。
2015年の販売終了とともに値段が上がっていき、当初5000円程度だったものが今では数万円での取引が行われています。
飲んどけばよかった、、、悔しいけどそう思わせてくれるウイスキーです。。。
響17年
響のなかでも一番始めに発売されたのがこの響17年です。
また、響の中でももっともおいしいと言われているのもこの響17年と言われています。
確かにこの響17年のあとに続く数々の響もこの17年の人気があってこそのラインナップです。
HIBIKIは海外でもそこそこ名の通っているウイスキーなので、海外の大事なお客さんなどに贈る定番の「日本の高級ウイスキー」でした。
2015年あたりでは1万円ちょいで購入できていたのですが、いまではなんと4,5万円くらいで取引されているようです。
販売終了となった2018年に駆け込み需要のため急激に値段が倍増してしまいました。その後もあまり値段が下がることはなく高止まりしているみたいです。
こちらも近年のウイスキー人気のため原酒が不足し需要に間に合わなくなってしまい販売終了してしまったようです。。。
こちらの響17年の後継のウイスキーが先述した響ブレンダーズチョイスと言われています。
こちらはまだまだ購入しやすい値段なので流石にここまで出せない人はそちらを試してみたらでしょうでしょうか。
しかし「響シリーズ最高傑作」と言われると是非飲んでみたいですよね。。。2015年だどまだまだ「高級ウイスキー」の存在すらしらず、安物のウイスキーばかり飲んでましたよ。。。
ちなみにこの響17年は何度も世界的なコンクールで金賞を獲得している世界でも認められたジャパニーズウイスキーです。
もし予算に余裕があるのであれば、贈り物としても自分用としても特別なものになるのではないでしょうか。
響21年
響17年の人気に隠れて以外と知られていないのがこの響21年じゃないでしょうか。
年数も21年と長く、世界的なコンクールでの金賞も実は響17年よりも多く獲得している影の人気響です。
先述したように海外で賞を獲りまくって世界的に人気が火が付き今では非常に入手困難になって来ています。
響30年
サントリー響シリーズの最高峰のフラッグシップ商品として登場しました。
酒齢30年以上のモルト、グレーンウイスキーを厳選してブレンドされています。
もちろん大量生産は無理で、年間2000本程度を限定販売していたようです。
容器も豪華で響シリーズで唯一のカガミクリスタル製の30面クリスタルボトルに入っています。
定価は12万5千円でしたが、ぐんぐん上がってもはや飲むのがもったいなさすぎる値段になってしまってます。。。
日本の高級ウイスキーを中国や海外の富裕層が投資として保有しているっていう話もうなずける価格になっています。
響17年、山崎12年、白州12年 飲み比べセット
一本丸々買うのはやっぱり高いって人はこちらの飲み比べセットはどうでしょうか?
販売が終了したウイスキーばかりのセットなのですでにプレミアがついてしまってますが、これくらいなら購入して飲み比べても面白いかもしれません。
見た目がいいので贈り物にもピッタリな気がします。
それでもちょっと高い!って人はこのセットはどうでしょうか?まだまだ定価で購入可能です。容量も180mlとお得です。
響ディープハーモニー
ハーモニーシリーズの第1弾で、響としては初めてBAR業店向けの限定商品。響17年をベースに赤ワインの空樽で十分に熟成された「白州モルト」原酒に加えてシェリー樽で超長期熟成された「知多グレーン」原酒をブレンドされた商品。前述どおりにBAR業店向けの商品ではあるが、酒屋に在庫があれば個人でも購入が可能だった。
響メロウハーモニー
2013年11月発売。ハーモニーシリーズの第2弾。限定商品ではあるが「ディープハーモニー」と異なり、導入当初から個人でも購入可能となった。響17年をベースに30年を超える超長期熟成の「山崎モルト原酒」や「知多グレーン原酒」がブレンドされた商品。
響50.5(ごーまるご)
響17年と同様に酒齢17年以上のモルト・グレーン原酒をブレンド、後熟した後、冷却濾過及び加水をせず、ラベル通りアルコール度数50.5度で樽出し(厳密にはアルコール度数50.0%以上~50.9%未満と表記)された商品。響シリーズでは唯一、24面のデキャンタではなくマッカランのような細長いボトルに詰められた。2009年に生産終了。